Hi-STANDARDのライブに行ってきた
2017年11月26日。
大阪城ホールに奇跡が起こった。
私とHi-STANDARDの出会いは、友達が聞かせてくれたSTAY GOLDだ。
自分達のレーベルで大きな宣伝をせず、当時のようにyoutubeはもちろんインターネットで曲を聞くなんてことはできない中でも、よい曲は広がっていく。
ただ、私が「このバンド、いい!」と知ったころには、Hi-STANDARDすでに活動を休止しており、結成の見込みもなく、もう会えることのない伝説のバンドになってしまっていた。
だけどその話ももう終わりだ。
一夜限りじゃない。
一曲だけじゃない、限定じゃない。
ツアーなんだ。
これからはずっと続いていくんだ。
Hi-STANDARDが輝き続ける意味をかき鳴らしていたあの頃にあこがれて、その思いを歌詞と「1997」というタイトルにこめて歌ったバンドが、20年後の2017年、対バンとして呼ばれ、同じステージで演奏している。
その瞬間に(もう熊本AIR JAMではやっちゃってる訳なのだけど)こうして大阪で立ち会えて本当によかった。
そして健さんの口から「2年、3年、5年、10年・・ずっと続けていきたい」という言葉が出た。
涙が出た。
「STAY GOLDを生で聞きたい」という夢を叶えるために行ったライブ。
そこで、伝説の瞬間が生まれた。
その曲は、STAY GOLDではない。
再結成後に初めて出した曲、ANOTHER STARTING LINEだ。
歌詞をご存知だろうか。
健さんと難波さん、どちらが作詞したのかはわからないが「僕らは大丈夫さ」「君も一緒に歌ってくれたら嬉しいな」という強い思いが歌詞からも、曲からも伝わってくる。
そしてこの曲は、Hi-STANDARDと会場にいる私たちとの曲だとも思う。
今Hi-STANDARDは、私たちのために歌ってくれている。
大丈夫さ、新しい道があると歌ってくれている。
そして、曲をはじめる前に南部さんに手を引かれステージ上にひっぱられたある人へ、会場にいる全員が持てる限りのエネルギーをこめて、届けた。
会場が、ひとつになった気がした。
ロックという言葉の意味合いは、人それぞれだ。Hi-STANDARD風に言うと、パンクかな。
私は、「勇気を出してやってみること」だと思っている。
人に優しくする、ゴミを拾って帰る、大切な人にありがとうと言う。ダメなものにはダメという。
言葉で表してしまうと、ちょっと違うんだよなぁと違和感を感じるもの。
普段恥ずかしくてできないこと。
そんなもやもやしているものを全てとっぱらって「やっちゃう」ことなのではないかと思う。
世の中捨てたもんじゃない。ライブはそれを体感できる。
Hi-STANDARDは、新しい道を見せてくれた。